要約
下記の9つの項目を確認していけば、良い探偵を選べます!
- 行政処分を受けた探偵かどうか
- webサイトがあるか
- 探偵業届出証明書の番号が記載されているかどうか
- 料金に関する記載があるか
- 料金の相場からかけ離れていないか
- 誇大広告かどうか
- webサイトやSNSで情報発信をしているか
- 口コミの数と質
- 探偵に相談して丁寧に対応してくれるか
はじめに
こんなお悩みありませんか?
- 探偵に調査を依頼したいけど、どの業者を選んでいいの分からない。
- 料金は低く抑えたいけど、調査はしっかりやってくれる業者がいい。
- 何十社も探偵に電話してる暇はないから、2, 3社に絞りたい。
- そもそも、探偵という職業がマイナーすぎて、どんな業者がいるのか分からない。
それもそのはずです。探偵業というサービス業は、メジャーな職業ではありません。飲食店や美容院などと違い、探偵を利用する場面は、日常では限られます。
「探偵業法」という探偵業についての法律が整備されたのも、2007年なので、わずか16年前です。
しかし、安心してください。こちらの記事を読めば、探偵業界の構造が分かり、あなたにとって最適な探偵の特徴を把握できます。
こちらの記事では、日本にはどんな探偵がいて、それぞれどんな特徴があるのかを、業界の内部事情を織り交ぜながら、徹底解説します。
日本に探偵はどのくらいいるのか
まずは、全体像から把握しましょう。
2022年末時点で、日本にいる探偵の数は、6,355社です。大袈裟にいうと、あなたは6,355社の中から1つの探偵に調査を依頼することになります。
6,355社の中から1つを選ぶと考えると、大変そうに感じますが、これは日本全国の探偵の数です。
例えば、あなたが探偵に浮気調査を依頼するとして、パートナーが東京都に住んでいるとします。この場合、基本的にあなたは東京都にいる探偵に調査を依頼することになります。
ここで一つの疑問が浮かびます。東京都にいる探偵ではなく、他の都道府県にいる探偵に調査を依頼してもいいのではと。
これはたしかに、可能です。ただ、経費が多くかかる可能性があります。探偵の基本的な調査方法は、尾行と張り込みです。つまり、調査対象者とともに「移動」する必要があります。
東京都で浮気相手とデートする調査対象者を、大阪府の探偵の調査員が尾行する場合、まず東京に移動する必要があります。
この例の場合は、大阪から東京までの新幹線代がかかります。多くの場合、この新幹線代は経費として、依頼者が支払います。
よって、調査対象者の行動範囲にある都道府県の探偵に調査を依頼するのが、無難といえます。
では、都道府県別に探偵の数を確認しましょう。
あなたが住んでいる都道府県の探偵の数は確認できましたか?
人口の分布と同じく、上位と下位では大きな差があります。例えば、東京都にいる探偵の数は、1,006社ですが、山形県にいる探偵の数は、16社です。
1,006社の中から1社を選ぶのと、16社の中から1社を選ぶのとでは、大変さが変わりますよね。
このセクションで、候補となる探偵の数が判明したので、以降のセクションでは、複数の基準で、探偵を篩にかけていきます。
良い探偵を見極める9つのポイント
行政処分を受けた探偵かどうか
必ず避けなければいけない探偵は、ルール違反をした探偵です。探偵業界には、「探偵業法」というルールがあり、このルールを破ると、公安委員会は指示、営業停止、営業廃止などを命ずることができます。
実際に、2021年には大阪府の探偵が1社、2020年には栃木県の探偵が3社、宮城県の探偵が1社、営業廃止命令を受けて、廃止届を出しています。
ルール違反を犯した探偵は、一定期間、各都道府県のwebサイトに情報が公開されます。
まずは、あなたが調査を依頼する探偵がいる都道府県の、警察のwebサイトを確認しましょう。そして、ルール違反を犯した探偵を候補から外しましょう。
下記の検索キーワードを指定すれば、該当するページがヒットします。
「都道府県 警察 探偵業法に基づく行政処分の公表」
webサイトがあるか
当たり前のことで驚いたかもしれません。しかし、webサイトを持っていない探偵は、一定数存在します。
実際に、私がGoogle Mapsで東京の探偵を60件調べたところ、2件の探偵は、webサイトを登録していませんでした。
では、なぜwebサイトがない探偵は避けるべきなのでしょうか?
それは、確認すべき項目が圧倒的に増えるからです。探偵業はサービス業です。サービスの内容は、探偵によって違いがあります。
- 調査にかかる料金はどのくらいか
- 経費はどこまで料金に含まれるのか
- 調査中はリアルタイムで報告してくれるのか
- 調査後の報告書は作成してくれるのか
上記以外にも、様々な細かい違いがあります。webサイトが存在せず、サービスの内容が記載されていない場合、これらを全て確認する必要があります。
上記の理由から、webサイトが存在せず、サービスの内容が不透明な探偵は、候補から外しましょう。
探偵業届出証明書の番号が記載されているかどうか
探偵がwebサイトを持っていることは確認できたので、探偵業届出証明書の番号を確認しましょう。探偵業を営むには、届出を出さなければいけません。
届出を出している探偵は、証明書の番号をwebサイトに記載していることが多いです。この番号は、警察に問い合わせることで、番号が登録されているかどうかを確認することもできます。
探偵業届出証明書の番号をどこにも記載していない探偵は、候補から外しましょう。
料金に関する記載があるか
こちらに関しても、webサイトの有無と同じく、驚いたかもしれません。
料金が書いてない探偵なんて本当に存在するの?
はい。それも、結構な数が存在します。
では、なぜ料金を記載していない探偵が存在するのでしょうか?
料金を記載しない探偵の意図はなんでしょうか?
それは、依頼者に合わせて料金を変えるためです。お金持ちだと判断した依頼者には、高額な料金を提示する可能性があります。いわゆる、ぼったくりですね。
探偵の調査の料金相場を調べると、数万円から数十万円までピンキリだという検索結果がよく出てきます。現実にこれを信じて、高額な料金を支払い、調査を依頼する人は、一定数存在します。
上記の理由から、調査料金が記載されていない探偵は、候補から外しましょう。
料金の相場からかけ離れていないか
探偵業界では、様々な理由から、調査料金の相場を把握することは難しいです。
- webサイトがない探偵社が存在する。
- 調査料金を記載していない探偵社が存在する。
- 探偵によって調査の料金体系が異なる。
- 調査にかかる経費が人によってバラバラ。
しかし、当サイトでは、多くの探偵のwebサイトを一つ一つ確認して、料金を確認することで、相場を算出することができました。
もし興味があれば、こちらの記事を読んでみてください。
調査の結果、東京の探偵に浮気調査を依頼する際、「最小必要料金」の相場は、62,000円でした。
最小必要料金とは、探偵に浮気調査を依頼した場合に、調査員2人で調査する際に必要な、最小の料金です。
こちらのセクションで確認した通り、東京都には、全体の1/6の探偵が集まっています。よって、全国でも一つの指標となる相場として考えることができます。
調査の内容によって、経費の料金は変わるので、少し幅を持たせましょう。最小必要料金が、50,000~60,000円から30,000円ほど上下した場合は、相場から離れていると考えて良さそうです。
上記の料金の相場からかけ離れた探偵は、候補から外しましょう。
念の為補足しますが、予算に余裕がある人は、料金が相場より高い場合でも、調査力が向上するのであれば、依頼するのも一つの手だと思います。
誇大広告かどうか
他の業界と同様に、探偵業界でも自社のサービス内容を、著しく優良だと示したり、競合他社より優れていると示す探偵は存在します。
webサイトを確認して、下記のような文言を掲載している場合には、注意しましょう。
- 調査成功率100%
- 証拠が取れなかったら、料金は0円
1についてですが、、浮気調査の場合、調査方法は尾行と張り込みです。どんなに優秀な調査員でも、多くの依頼をこなせばこなすほど、対象者を見失ってしまったり、対象者に気づかれてしまう可能性も増えていきます。
2に関して、上記のような広告を掲載している場合、大抵他の条件がついてきます。料金は0円と謳いながら、対象者が浮気相手と接触した場合に、証拠が取れなかったらという条件がついてきます。
探偵が調査をする場合、少なくとも調査員の人件費はかかります。あまりにも低かったり、0円を謳っている探偵は、候補から外しましょう。
webサイトやSNSで情報発信をしているか
近年、探偵の数は右肩上がりで増えています。2007年末には3,414社だった探偵の数も、2022年末には6,355社に増えています。
探偵が増える理由の一つに、参入ハードルの低さがあります。探偵業は、都道府県公安委員会に届出を出せば、誰でも始められます。
特別な資格が必要ないんです。それゆえに、経験が豊富な探偵かどうかを見極める必要があります。
経験豊富な探偵を見極める一つの基準として、情報発信の有無が挙げられます。ある程度調査の経験がある探偵は、探偵業に関する知識や情報が溜まっていきます。
そして近年、インターネットや動画を利用したマーケティングは当たり前になっています。よって、webサイトやSNSでの情報発信をしているかどうかで、下記のことがわかります。
- 探偵業に関する知識や情報があるか
- 情報発信する余裕があるか
特に、情報発信する余裕があるかどうかは、良い目安となります。先ほど書いた通り、探偵業界は参入ハードルが低いです。よって、本業の傍ら、片手間で探偵業を営む人も多く存在します。
webサイトがあっても、ページ数が少なかったり、SNSでの情報発信をしていない探偵は、候補から外しましょう。
口コミの数と質
どの業界でも、口コミの数と質は、サービスの質を判断する目安となります。飲食店を探す際に、Google Mapsや食べログの口コミを参考にする人も多いのではないでしょうか。
探偵業を営む際は、任意の住所を営業所として登録する必要があります。よって、Google Mapsにも登録できます。
候補に残った探偵の屋号を、GoogleやGoogle Mapsで検索して、口コミや評価を確認しましょう。
検索の結果、口コミの数が0件に近かったり、評判が悪い探偵は、候補から外しましょう。
ただ、口コミの評価を鵜呑みにしてはいけません。口コミのシステムの問題点として、虚偽の口コミの問題があります。
業者が報酬を支払って、実体験がないのにも関わらず、口コミの投稿をしてもらうことがあります。このような虚偽の口コミを見分けるポイントを、下記に記載します。
- 20件以上の口コミがあるが、全て5.0評価。
- 投稿の内容がやたら具体的で長い。
- 口コミの時期が短期間に集中している。
上記のような特徴がある口コミが多い探偵も、候補から外しましょう。
探偵に相談して丁寧に対応してくれるか
これまでのセクションで、探偵の候補は、ある程度の数に絞れたかと思います。数社に探偵が絞れたら、実際に相談、問い合わせをしてみましょう。
実際に探偵のカウンセラーと話す際は、下記の2点を意識しましょう。
- どこまで情報を開示してくれるか
- 強引に料金プランや契約を迫ってこないか
1については、サービスの質を見極めるためです。飲食店でも様々なサービスがあるように、それぞれの探偵によって、サービスの内容が異なります。
- 料金はどのくらいなのか
- 経費はどこまで料金に含まれるのか
- 調査中はリアルタイムで報告してくれるのか
- 調査後の報告書は作成してくれるのか
- 提携している弁護士を紹介してくれるのか
探偵と依頼者は、契約前にサービスの内容に関して、お互いに合意を得る必要があります。これが上手くいかければ、後々トラブルに繋がることがあります。
よって、依頼者は探偵に、細かなことまで質問することをお勧めします。これに対して、丁寧に対応してくれる探偵は、良い業者でしょう。
反対に、説明が雑だったり、不透明な返しをする探偵は、候補から外しましょう。
2については、どれだけ依頼者のことを考えているかを見極めるためです。探偵も商売です。たしかに、売上は大切な目標です。しかし、依頼者の意思を尊重せずに、説明不足のまま、強引に料金プランや契約を迫ってくる探偵は、候補から外しましょう。
最後に、最も重要なことをお伝えします。探偵と契約して、調査を依頼する上で、カウンセラーとの相性はとても大事になります。
一度、想像してみてください。
探偵に浮気調査を依頼する場合、調査に役立つ情報もあるので、依頼者は探偵に、自分のプライベートな部分を話す必要があります。
自分の夫婦事情、家庭事情、不倫、浮気などは、簡単に他人に話せるものではありません。そんな大切な話を、てきとうに聞き流す探偵がいたらどうでしょうか?
そんな探偵に調査を依頼したいと思いますか?
私は、そうは思いません。どんな時も丁寧に話を聞いてくれて、良いアドバイスや優しい声かけをしてくれる探偵に、調査を依頼したいと思います。
この人になら任せられる。あなたが、そんな探偵と巡り会うことを願っています。
その他のポイント
探偵の調査員の経験が豊富かどうか
依頼者が探偵に期待することは一つです。調査を成功させることです。では、調査が成功するかどうかは、何によって決まるでしょうか?
下記の記事でも書きましたが、一つは、依頼者の言動による「警戒」が挙げられます。これを除けば、大部分は調査員の力量に左右されます。
調査員の力量とは、過去にどれだけの調査経験を積んだかということです。そして、この調査員の経験というのは、依頼者が簡単に判断できるものではありません。
例を挙げましょう。創業20年の探偵がいるとして、調査員の経験は豊富と言えるでしょうか?
もちろん、調査員がその探偵事務所で20年調査をこなしている場合は、経験豊富と言えるかもしれません。
しかし、同じ年数でも、週に5回調査をしている調査員と、週に10回調査をしている調査員では、経験の差があります。
他にも、20年の間、同じ調査員が調査をしているとは限りません。1ヶ月以内に新しく入ってきた新米調査員が調査を担当する場合もあります。
残念ながら、依頼者が調査員の経験を正確に把握することは困難です。SNSにアップロードされている調査の映像や、カウンセラーからの情報は一つの参考になるかもしれませんが、あくまで参考に留めておいたほうがいいでしょう。
あまりにも歴史が浅い探偵は、調査員の経験も少ない可能性があるので、候補から外してもいいかもしれません。
自社の調査員か外注の調査員か
結論から書くと、自社の調査員でも外注の調査員でも、調査力が高い調査員はいますし、調査力が低い調査員も存在します。自社の調査員だから、必ず調査力が高いとは言えません。
まず、「自社」と「他社」から説明します。自社の調査員とは、文字通り、自分の探偵で雇用契約を結んでいる調査員です。
対して、外注の調査員とは、外部の調査組織と業務委託契約をして、調査を依頼する調査員です。
自社の調査員のみで依頼をこなす探偵もいますし、逆に、自社の調査員はおらず、外注の調査員のみで依頼をこなす探偵もいます。
調査力についてですが、一概にどちらが優れてるとはい難いです。調査力は、調査員の経験に左右されます。自社でも新米の調査員もいれば、外注でも経験豊富な調査員はいます。
一つ言えることは、調査力のムラがあるのは、外注の調査員と言えるかもしれません。探偵が外部に調査を依頼するという構造上、どんな調査員が調査を担当するかは、外注先に依存します。
よって、ある日は調査力が高い調査員だったが、別の日は調査力がイマイチな調査員に当たるかもしれません。
これらを踏まえた上で、探偵を選びましょう。
全国展開して支店が多いかどうか
探偵は、探偵業を営む際に、営業所を登録して届出を出す必要があります。一つの探偵が複数の営業所を持つ場合、主な営業所を「本店」、それ以外の営業所を「支店」と呼びます。
支店を持つということは、多くの場合、複数の都道府県で探偵業を営んでいるということです。
では、支店を持っている探偵は、支店を持っていない探偵より優れているのでしょうか?
これに関しても、一概に良い悪いを判断できません。
一つ言えることは、それなりに大きい探偵だということと、料金が上がる可能性があるということです。支店を持つとは、複数の営業所を維持するということなので、家賃が発生します。
多くの場合、この家賃は、調査料金に含まれるので、調査料金が高くなる傾向があります。
これらを踏まえた上で、探偵を選びましょう。